フロント・リアともに使える“ロックなサウンド”の'61年型335!ウォーレン・ヘインズの愛器を復刻

Gibson
Warren Haynes 1961 ES-335

 デレク・トラックスやサニー・ランドレスと並び称される米国のスライド・マスター、ウォーレン・ヘインズ。押弦で弾いても達人である。このWarren Haynes 1961 ES-335は、ウォーレン本人が所有する’61年製のES-335を再現したギブソンの新製品だ。ドット・ポジション・マーク、ショート・ピックガード、“ミッキーマウス・イヤー”と呼ばれる独特のカッタウェイ形状などが外見上の特徴になる。

 その音を、まずはフロント・ピックアップからチェック。335らしい、甘くて太いトーンだ。言葉では説明しにくいが、この適度な粘り気はまさにギブソンの音。他社のセミアコではこうはいかず、もっとさっぱりしてしまう。個人的には、特に2弦、3弦をチョーキングした時などにギブソンらしさを感じる。

 一方、リア・ピックアップの音は、意外な程トレブリー。良質なレス・ポールのサウンドに通じるものがある。ザグリの少ないソリッド・メープルのセンター・ブロックと、厚過ぎない’60sネック・グリップが影響しているのだろうか。これは、動画の演奏よりももっとロックなプレイにも十分使えるだろう。335らしいフロントと、意外とロックなリア、この組み合わせが本器の特徴だと思う。サスティンも申し分ない。ウォーレン・ヘインズのファンはもちろん、良質の335が欲しい人におススメだ。

※使用アンプ:Fender 68 Custom Deluxe Reverb

  • このカッタウェイの形状が、後年のタイプよりも丸味を帯びているのがわかるだろうか。これがいわゆる“ミッキーマウス・イヤー”と呼ばれるスタイル。

  • 本器のピックアップは、バーストバッカー1(フロント)、同2(リア)。リアはくっきりとした高域と、引き締まった中・低域が素晴らしかった。

  • 61年型の特徴であるブラック・ハット・ノブ。ボディのチェリーの色味によく合う。

  • Fホールからちらりと覗くラベルには“Warren Haynes”の文字が!

Specifications

●ボディ:メイプル/ポプラ●ネック:マホガニー●指板:ローズ●フレット:22●ピックアップ:バースト・バッカー1&2 with ブラック・ビューティー・キャパシター●コントロール:ボリューム×2、トーン×2、3ウェイ・ピックアップ・セレクター●ペグ:●ブリッジ:
価格:452,000円(+税)

製品情報・問い合わせ:ギブソンジャパン

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[試奏者PROFILE] 井戸沼尚也(いどぬま・なおや)

大学在学中から環境音楽系のスタジオ・ワークを中心に、プロとしてのキャリアをスタート。CM音楽制作等に携わりつつ、自己のバンド“Il Berlione”のギタリストとして海外で評価を得る。第2回ギター・マガジンチャンピオンシップ・準グランプリ受賞。現在はZubola funk Laboratoryでの演奏をメインに、ギター・プレイヤーとライター/エディターの2本立てで活動中。