新製品を試奏動画で紹介!New Gear Showcase

Spector
NS-2J GT

ビンテージでも評価の高いNS-2Jが後藤次利の監修の元で限定復刻!

 ニューヨークに拠点を構える元祖工房系メーカーであるスペクター。同社のフラッグシップ機のNS-2には、1983年から1985年の3年間に製造されたNS-2Jというモデルが存在する。日本でも後藤次利が愛用するモデルとしても知られ、なお根強い人気がある。そのNS-2Jが後藤による監修の元にUSAシリーズより限定生産されて復活した。NS-2Jはネッド・スタインバーガーが設計した人工工学に基づいたフルカーヴドのボディ・シェイプを採用している。これは本来、スルーネック・モデルの仕様だが、NS-2Jではボルトオン・スタイルながらにこのスペックを採用した。他にもEMG製のJ-Jレイアウトのピックアップをはじめ、4点止めのボルトオンによるネック・ジョイント、シンプルなドット・インレイに加えて、ボディの仕上げも現行のキルト・トップを貼った仕様と比べて、ブラックのハイ・グロス仕上げとソリッドなルックスとなっている。ブリッジも同社のオリジナルではなく、当時のモデルに使用されていたバダスIをマウント。ネックもオリジナルのNS-2Jを踏襲したスリムなシェイプとなっているほか、ボディ・バランスも後藤が所有するNS-2Jに限りなく近づけられたという、こだわりの逸品だ。

 試奏してまず気に入ったのはネックの握り具合。現行モデルのガッシリとした厚みとは異なるスマートな握り心地で運指もスムーズに行えた。サウンドも現行のNS-2のPJよりもソリッドだが、JタイプのEMGピックアップと同社のオリジナルのプリアンプによる2バンド仕様EQの効きは強烈で、スラップから指弾き、ピックでも歯切れの良いサウンドを得ることができた。現行のNS-2と比較すると、J-Jのピックアップ配置やボルトオン仕様のジョイントなども影響してか、良い意味で音が暴れるキャラクターだ。遊びのあるサウンドが得られる分、弾き手側もいろんな方向性を試せるので、そういった意味でも楽しい楽器という印象を受けた。限定21本ということなので気になったベーシストは早めにチェックしてほしい。

  • コントロールはシンプル。上より時計回りにマスター・ボリューム、バランサー、ベース、トレブル。

  • ブリッジには当時のNS-2Jに搭載されていたバダスベースIを採用している。

  • ピックアップにはEMG SJを2基搭載。指板エンドにスロープ加工が施されているので、スラップなどもやりやすい。

  • ジョイントは4点止めのボルトオンを採用。長めのジョイント・プレートを使うことで、しっかりとボディとネックを接合する。

  • Spector / NS-2J GT

Specifications

■ボディ:ライト・ウェイト・メイプル■ネック:メイプル(3ピース)■ジョイント:ボルトオン■指板:パーフェロー■スケール:34インチ■フレット数:24■ピックアップ:EMG SJ×2■プリアンプ:オリジナル■コントロール:ボリューム、バランサー、トレブル、ベース■ペグ:シャーラー M4■ブリッジ:バダスI
価格:650,000円(+税)

製品情報・問い合わせ:キョーリツコーポレーション

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