商品の説明

KAYは1890年代からシカゴでボウルマンドリンを制作するメーカーでした。その後1930年代には通信販売で膨大な楽器を販売するも1955年にはハーモニー社に売却されました。さらに1967年には当時ナショナルやスプロを手掛けていたバルコ社に吸収され1970年代には消滅しています。
今回入荷のモデルは、50年代のアメリカならではのデザインやボディカラー等、とてもファンシーなデザインのモデルです。
ボディは集成材が使用され、ネックは恐らくメイプルと思われ、指板は貼りメイプルの仕様となっております。ピックアップはオリジナルが1基マウントされており、スケールは657mm、ナット幅は41.2mm(実測)です。
ボディのテールピース取付け部分にはボディが集成材という事もあり、多少メリ込んだ部分がありますが、特に問題ございません。
バックには何かを取り付けた痕跡があり、4箇所ほどネジ穴を埋めた痕が見られます。6弦側ショルダー部分への打痕による1円玉程の塗装の剝がれ、コントロール付近のバック側角へ塗装の剝がれがあります。他にも多少の擦れキズ等はありますが、大きく目立つようなダメージも無く綺麗なコンディションが保たれております。ネック裏には多少のポツキズから15mm程の当てキズや打痕がいくつか見られます。もちろん演奏には支障ございません。ヘッドの角には細かな打痕ががいくつか確認出来ます。指板には演奏による爪痕があります。
ネックは適度な順反りで、トラスロッドは固定されているようでアジャストは出来ません。ネックヒール部分にネック調整用のような穴が開いておりますが、資料が少なく詳細は不明です。製造されてから半世紀以上も経過しておりますので、余程の事が無い限り動かないと思います。フレットはオリジナルで擦り合わせ調整済となっており、低めではありますがスムーズに演奏出来ます。弦高調整に関しては6弦側のみ可能で、1弦側は調整ネジ等が無い為、必要があればスペーサーを挟む等の工夫が必要となります。弦高は6弦側12F上で2.0mm、1弦側12F上で1.3mmと低めとなっております。
アッセンブリーに関してはヴォリュームポットがCENTRALAB社の58年製、トーンがSTACKPOLE社の57年製となっております。テールピースへのアースは後から追加されたようです。テールピース等のメッキパーツやネジ類には、年代相応の錆や痛みがあります。またピックアップに関しては、オリジナルのままですとハイポジションを押さえた時にピックアップに当たってしまう為、ピックアップの落とし込み加工を行っております。
サウンドは見ためのイメージとは異なり、太くパワフルなサウンドで鳴ってくれます。ネックは少しファットで丸みのあるグリップです。構造上テクニカルなプレイスタイルには向きませんが、このルックスもあり、個人的にはギターヴォーカルスタイルでR&Rを搔き鳴らす感じが、とてもカッコイイと思います。市場でもほとんど見かけないレアなモデルです。
お探しだった方は、ぜひこの機会にご検討ください。
重量：2.72KG 汎用のソフトケース付きです。

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