商品の説明

ワシントン条約により取引が規制されるようになったことで、使われなくなってしまったブラジリアンローズウッド（ハカランダ）の最終年度1969年モデルです。
ハカランダらしい、立ち上がりの良いパワフルで華やかなサウンドが特徴です。
マーチンでは1900年以降、よりパワフルで大きな音量を求めて、大きいサイズの000モデルを制作、さらに1916年にはOEM先のディットソンのためにより大きなサイズのギターを発表しました。
このギターはその大きなボディーサイズから当時の巨大戦艦の名前をとってドレッドノートと呼ばれました。
1931年にはマーチンのレギュラーラインナップとなり、1934年に14フレットジョイントモデルが発売され、これが大ヒットとなり、その後の世界中のギターのスタンダードとなりました。
D-28は、そんなマーチンの歴史を作ってきたモデルの中でも一番のモデルで、現在まで世界中で愛用され、名曲を演奏してきました。
今回の楽器は、その歴史の中でも高く評価されるハカランダボディーの最終年度モデルです。コロナや円安の影響もあり、最近ではかなり価格が高騰していますが、比較的リーズナブルなお買い得品です。
トップはスプルース、サイド、バックはハカランダ、エボニー指板、エボニーブリッジです。
ペグはオリジナルパテント刻印のグローバー102Cで、動作はスムーズです。
ピックガードはオリジナルのままで1弦下にマーチンクラックの補修があります。
ナット交換、リフレット調整、ネックリセット調整済みで、弾き易くサドルの高さもしっかりとあります。
飴色から茶色っぽい色合いに焼けていて細かなキズや使用感はありますが、塗装面の艶は綺麗に残っていて、かなり状態は良いと思います。
トップ向かって左端にわずかなチップクラックの補修があります。
ネックバックは大きく塗装が剥がれています。
ネックヒールにストラップピンが打ってあります。
50年以上修理されながら使われてきた楽器ですので、見た目の貫禄はありますし、鳴りもかなりパワフルで良い感じです。
現在はメンテナンスがしっかりと行き届いて弾き易く、音のバランスもバツグンです。
ナット部幅42.5ミリ程度のレギュラーグリップネックです。
12フレット上で6弦2.5ミリ、1弦1.5ミリ程度でセットしていて、この高さでサドルに余裕があります。
低めのアクションながらパワフルで華やかなテンション感のあるサウンドで鳴ります。
枯れた感じのこなれ感があり、軽くピッキングしたときの繊細で艶やかな響きから、強いタッチではしっかりと箱鳴りがあるダイナミックなサウンドまで、表情豊かな表現力があります。
美しい響きが気持ち良く、ハカランダ年代らしいサウンドが楽しめる楽器です。
それなりに使用感はありますが、それもこの楽器の歴史で、だからこその雰囲気のあるサウンドが心地良いです。
当時のオリジナルスネイクヘッドハードケースが付いています。