商品の説明

1949年頃、レオ・フェンダー氏はテレキャスターのプロトタイプを製作。その後エスクワイヤーを発売し、テレキャスターへ発展させ広く普及させていきます。そして同時期である1951年、フェンダー社において最も古い歴史を誇る王道Precision Bassを発売します。1951年から1957年頃までの初期製作品はOPB（Original Precision Bass）と称され、テレキャスターヘッド、裏通し弦、コンター無し等々の特徴的なスペックを要しています。PoliceのStingが使用する1954年製の個体でも広く知られている名機です。

今回ご紹介させて頂きますのは、そのOPBのエッセンスを引継ぎ1968年から1979年まで生産されていたテレキャスターベースです。その中でも1968～1972年までの初期に製作されていた特に人気の高いOPBスタイルのシングルコイルピックアップの個体（後年はハムバッカーピックアップ搭載）となります。リフィニッシュや、パーツ交換が多数確認できる所謂プレイヤーズコンディションの個体とはなりますが、本機は近年のヴィンテージベースの高騰を一切無視した特別価格でのご提供となる目玉商品となります。

こちらのスペックですがアッシュボディ、メイプル1Pネックのボルトオン構造。ボディの塗装自体はファクトリーオリジナルでは無く、リフィニッシュされた個体（キャビティや、ネックポケットからオリジナルブロンドフィニッシュを確認済み）となりますが、全身余す事なく入った経年による塗装焼け、使用によってガッツリと剥がれた塗装や、クラック跡等、楽器としては本望となるゴリゴリの経年使用感を感じさせる、貫禄抜群のリアルエイジドルックとなっており、そこからもリフィニッシュ時期はかなり昔に施された事が伺えます。その他としては42.5mmのナット幅＆Cシェイプの握り心地のシッカリしたネック、コントロールプレートにマウントされたヴォリュームと、トーン。2コマのサドル＆ボディ裏から弦を通すブリッジ、コンター無しのボディ、丸型のストリングガイド、テレキャスター型ヘッドシェイプ、ネックエンドに【23MAY69C】のスタンプデイト、ボディ裏の治具跡、ボディ側ネックポケットにオリジナル出荷スタンプ跡などの特徴が挙げられます。

こちらのサウンドですが、まず一音鳴らした瞬間、1960年代の製作品ということが説得力として変わる圧倒的な激鳴りを体感できます。ネックとボディの一体感のあるウネりと、ドライでボワボワしていないクッキリとした低音、リッチかつ粘りのある中音域、タッチに呼応する雑味の無い音ヌケ抜群の高音域、木材鳴りを感じる耽美なアタックの余韻は現行品では味わえないヴィンテージの魅力に酔いしれる唯一無二の個体です。ピックアップにはBare Knuckleの【'51 FLAT POLE P】搭載しており、P.A.F.クローンタイプのピックアップでも評価の高い同社ですが、ベースのピックアップも非常に優秀で、アルニコ V マグネット＆プレーンエナメルのヴィンテージPUに準じたこだわりのワウンド方法で仕上げたOPBスタイルのサウンドは、ピッキングの感度も繊細にアウトプットするハイエンド然さはもちながらも、独特の泥臭さを消さない絶妙な設計となっております。

状態としては、上述でも触れました通りこのサウンドの良さを裏付けるよう、ガンガン弾き込まれてきた貫禄のプレイヤーズコンディションとなり、ボディ＆ネック共に実際の使用によって刻まれた”リアル”なエイジドルックは、近年のレリックでは絶対に出せない本物こそが持つ貫禄溢れるヴィンテージならではのオーラを放ちます。リペア・変更歴としては、まずボディのオールドリフィニッシュ、リフィニッシュの時期については前所有者様が購入された時には既にこちらのフィニッシュとなっており、少なくとも30年以上前に施されています。ネックはオーバーラッカーされた可能性も残しますが、判断しずらい部分となっております。ヘッドのロゴはオリジナルです。またピックガードで見えませんが、ボディ側ネックエンド下にジャズベースネックを取り付け可能にするためと思われるRに合わせたポケット拡張の木工加工、こちらもピックガード下ですがオリジナルのピックガード取付穴＆フィンガーレスト取付跡、ピックアップビスがボディ裏に貫通した跡、ストラップピンを何回か空けなおした跡と思われるエクストラホール（現在のストラップは埋め木が施されている所に取付されています）が確認できます。パーツに関しては、ほぼほぼ交換されており、フレット＆ナット交換に始まり、各所ビス、ペグはGOTOH、ピックガード（ベークライト）、ストラップピンはダンロップのロックピン、ボディ裏弦ブッシュの一部、アッセン関係はピックアップ/POT(CTS)/ジャックをリイシューパーツへ交換。逆にオリジナルパーツとしては、ブリッジコマ/ベースプレート、ストリングガイド、ジョイントプレート、コントロールプレート、コントロールノブあたりとなり、主要パーツ＆消耗パーツは殆ど交換となります。演奏面としてはネックコンディションは良好でトラスロッドの余裕もしっかりと残っており、フレットはジャンボタイプへと打ち換えられております。ハードピッキングにて多少のバズ音は確認できますが、サイドの処理も非常に丁寧に仕上げられており、現状6～7部山程とプレイアビリティは上々です。付属品はオリジナルピックアップフェンス(現在取付されているピックガードに接触するので取付時は加工が必要)、ブリッジフェンス、ツイード調のソフトケースです。※ハードケースは撮影用のものとなります。

現在120～150万円程でも販売されているシングルピックアップ期のテレキャスターベース。その中でも特に人気の高い60年代の個体となり、リフィニッシュやパーツ変更等の変更点多数のプレイヤーズコンディションにはなりますが、昨今の高騰などを考えると70年代の物でも80万円前後、60年代となると90万円前後が適正金額と予想されますが、今回は前所有者様のご厚意により信じられない価格にてご提供となります。演奏面にてはガンガン使える状態かつ、ブラックガード＆ナチュラルフィニッシュに加え圧巻のヴィンテージルックスとなり、裏を返せば即戦力スペックとしてプレーヤーに手にしてほしい至高の一本。現在お使いのワンランク上のサウンドをお探しの方にも心からオススメできるアイテムです。それに併せて下取りのご相談も大歓迎です。気になりました方は是非この機会をお見逃しなく。