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類いまれな音圧+重たく伸びるクリア・トーン

EDEN AMPLIFIERSをFIRE(the Badasses)が試奏レポート!
[Pt.2] WTX Series / E Series Combos&AMP / EX Series Cabinets

Sound Check〜試奏インプレ&活用アドバイス by FIRE

引き続き、エデン・アンプ&キャビネット主要ラインナップの音色と実力をチェックしていこう。ここでは、WTシリーズのコンパクト・モデル「WTX Series」、ソリッドステートアンプ・ヘッド「E300」と「EX Series」キャビネットの組合せ、さらにコンボ・アンプの「E Series」とペダル・プリアンプの「WTDI」を一気に紹介しよう。

小さなボディにエデンの個性を凝縮
WTX264+EX110 Cabinet

Sound Check〜試奏動画

  • 0:00 トーンフラット 1:03 エンハンスを上げ、ミドルをカット

FIRE's impression

WTX264+EX110
FIRE:「この筐体サイズでも、ベース・ブーストを入れるとすごい低音が出るんですね。試奏したスタジオが揺れてるくらいだし……“ベースをブーストすると部屋が壊れるので止めましょう”って書いといてください(笑)。この手の小型アンプは音の重心が高いものが多いですけど、これは意外と低くて、エデンの特徴であるちょっと鼻をつまんだような中域を凝縮しつつ、さらに洗練を加えた感じ。ミドルは中低域の一番おいしい550Hzにセットされているんですけど、シフトすると2.2kHzになる。これはヴォーカリストがうるさいと感じるような、わりとアンサンブルでは嫌がられるところなので、そこをカットしてオケに馴染みやすい音にしたり、逆にライヴでは上げてやると、耳につく帯域だけに聴こえやすくなる。ツボを押さえた設定なので、セッティングに悩まなくていいでしょうね。EXシリーズのキャビも思ったより良くて、この組み合わせならプロ仕様の録音でも充分に使えますよ。」

Product Check〜製品解説

  • WTX264

 WTシリーズのサウンドとパワーを、ギグ・バッグのポケット・サイズにというコンセプトで2007年に開発されたコンパクト・アンプ・ヘッド。現在は260ワットのWTX264(上写真)と500ワットのWTX500をラインナップしているが、小サイズで大出力を実現するため、パワー部はソリッドステートを採用。注目はプリ部で、独自開発されたゴールデン・イアーというチップが真空管プリの働きをエミュレートしており、いかにもエデンらしいクリアかつ太いサウンドを生み出しているわけだ。コントロールはゲイン、マスター・ヴォリューム、おなじみのエンハンスに3バンドEQという構成。WTシリーズと比較すればEQ部がシンプルだが、ベース・ツマミをプルすることで低域がブーストされるほか、ミドル・ツマミをプルすることで中心周波数帯を550Hzと2.2kHzで切り替えることができる。ちなみに、これはWTシリーズも共通だが、各ツマミはクリック付きとなしのものがあり、例えばこのWTXシリーズならばゲインやヴォリュームはクリック付き、EQにはなし。大まかに決めるものは手応えのあるクリック付き、感覚で調整したいものはシームレスなクリックなしと、快適な操作性を備えているのは嬉しいポイントだ。DIアウトも備えているが、小会場での演奏ならEXシリーズ・キャビのなかでもコンパクトなEX110と組み合わせて使うなど、エデン・サウンドを手軽に味わえるシリーズだ。

  • ベースとミドルのツマミが、それぞれベース・ブーストとミッド・シフトも兼ねるなど、実用的な機能が盛り込まれている。

  • レベル調整を備えたDIアウトも、ライヴ&レコーディングを問わず重宝するはずだ。

WTX264 specifications

●コントロール:ゲイン、エンハンス、ベース(プル:ベース・ブースト)、ミドル(プル:ミッド・シフト)、トレブル、マスター、ミュート・スイッチ、グラウンド/リフト・スイッチ、DIレベル ●入出力端子:インプット、センド、リターン、AUX L、AUX R、チューナー・アウト、フットスイッチ、DIアウト、ヘッドフォン・アウト、スピーカー・アウト(スピコン×1、1/4フォーン×2) ●出力:260W(4Ω) ●サイズ(W×H×D):20.3×6.4×22.9 cm ●重量:1.95kg ●価格:オープンプライス(市場実勢価格:¥50,000前後+税)

デジマートでWTX264を探す
  • EX Series Cabinet EX110

EX110 specifications

●許容入力:300W ●サイズ(W×H×D):38.7×40.6×37.5 cm ●重量:11.3kg ●ドライバー構成:10インチ×1 ●価格:オープンプライス(市場実勢価格:¥22,000前後+税)

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侮れない本格派トーンを繰り出す末弟機
E300+EX410 Cabinet

Sound Check〜試奏動画

FIRE's impression

E300+EX410
FIRE:「このシリーズは素直なキャラクターかな。WTXのほうはエデンの個性がギュッと凝縮されていたんだけど、こちらはおとなしいというのとは違うんだけど、キャラを薄くもできるし、入力ゲインを突っ込めばエデンらしくもなる。ミドルはやっぱりおいしいところに設定されていて、いわゆるロックな印象がしますね。WTシリーズとDシリーズ・キャビの組み合わせに比べたらさすがにレンジは狭いけど、ピックでゴリゴリ弾いたらいい音がしそうなイメージ。ハイのツマミを上げていくと歪ませたような高域になっていくのも特徴で、その辺もロックな感じですよね。」

Product Check〜製品解説

  • E300

 2001年のネメシス・シリーズから始まったシンプル・オペレート・アンプを継承するかのようなEシリーズ。その核となっているのが、300ワットのソリッドステート・アンプ・ヘッドであるE300だ。コントロールはゲイン、マスター・ヴォリューム、3EQ、エンハンスとシンプルで、筐体も黒を基調とした精悍なデザインとなっている。外部入力やライン・アウト、ヘッドフォン・アウトなども備え、エントリー〜ミドル・クラス向けといった位置付けではあるが、これまでにネメシスやENシリーズで培ってきたエデンらしさは充分に味わえるシリーズだ。またDシリーズ・キャビネットの弟分的シリーズとして、E300ヘッドのポテンシャルを本格的に生かすのに最適なのがEXシリーズのキャビネット。こちらは本機オリジナルのドライバーを採用することで低価格を実現したものだが、前述のようにWTXシリーズ・ヘッドとの組み合わせや、ウッド・ベース用としても重宝するはずだ。

  • 3バンドEQに加えて、エデン独自のエンハンス・コントロールもしっかり受け継がれており、直感的なサウンドメイクをフォローしてくれる。

  • アウトプット端子は1/4フォーンがひとつのみとなる。

E300 specifications

●コントロール:ゲイン、エンハンス、ベース、ミドル、トレブル、マスター ●入出力端子:ライン・アウト(XLR)、インプット、AUXイン(1/4フォーン)、ヘッドフォン・アウト、ステレオ・メディア・インプット(ステレオ・ミニ)、スピーカー・アウト(1/4フォーン) ●出力:300W ●サイズ(W×H×D):42.9×7.6×24.1cm ●重量:7.5kg ●価格:オープンプライス(市場実勢価格:¥36,000前後+税)

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  • EX Series Cabinet EX410

  • 背面パネルは上位のDシリーズに似ており、入出力はスピコンのインプット/リンク端子がふたつと、1/4フォーンのパラレル・イン/アウトという構成。ツイーター・レベルの調整ツマミももちろん装備する。

EX410 specifications

●許容入力:600W ●サイズ(W×H×D):59.7×58.4×41.9cm ●重量:29.4kg ●ドライバー構成:10インチ×4、ツイーター ●価格:オープンプライス(市場実勢価格:¥50,000前後+税)

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1台目からエデン・サウンドを堪能できる贅沢
E Series Combo Amp EC10 / EC8

Sound Check〜試奏動画

FIRE's impression

EC10 / EC8
FIRE:「キャラの強さがしっかり残ってるどころか、価格帯が下がるごとにエデンの匂いが強くなるような(笑)。両モデルともミドルがおいしいところに調整されているなという印象で、どう弾いてもエデンの音になるし、コンプが気持ちよく効くから、ビギナーがスラップの練習に使ったりするのもいいでしょう。練習アンプとは言え、好きな人ならハマると思いますよ。最初のエデンとしてこれが気に入れば、上にはもっといいモデルがたくさんあるわけですしね。」

Product Check〜製品解説

  • EC10 / EC8(写真はEC10)

 先に紹介した、E300ヘッドを元にしたEシリーズのコンボ・アンプ。スピーカー構成にともなって1トーン(EC8:20ワット)、3トーン(EC10:50ワット)、ミドル可変の3トーン(EC28ほか:180ワット)といったコントロールを備えている。いずれもおなじみのエンハンスを搭載しており、EC8などは価格帯的にもビギナー向けのモデルだが、1台目からエデン・サウンドを堪能できるのはなんとも贅沢だ。

  • コントロールはEC10がゲインとマスターの2ヴォリューム構成、EC8はゲインのみで、どちらもエンハンスを装備(写真はEC10)。

  • EC10は拡張端子も充実しており、チューナー・アウトやセンド/リターンまで搭載している。

EC10 specifications

●コントロール:ゲイン、エンハンス、ベース、ミドル、トレブル ●入出力端子:インプット、ステレオ・メディア・インプット(ステレオ・ミニ)、ヘッドフォン・アウト、センド、リターン、チューナー・アウト ●出力:50W ●サイズ(W×H×D):33.0×39.6×31.8cm ●重量:11.0kg ●価格:オープンプライス(市場実勢価格:¥19,000前後+税)

EC8 specifications

●コントロール:ゲイン、エンハンス、トーン ●入出力端子:インプット、ヘッドフォン・アウト、ステレオ・メディア・インプット(ステレオ・ミニ) ●出力:20W ●サイズ(W×H×D):26.8×32.0×21.6cm ●重量:5.0kg ●価格:オープンプライス(市場実勢価格:¥9,500前後+税)

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エデン・サウンドを気軽に持ち出せる多機能ペダル
Pedal Preamp WTDI

Sound Check〜試奏動画

  • 0:00 バイパスON(プリアンプOFF) 0:16 バイパスOFF(プリアンプON)

FIRE's impression

WTDI
FIRE:「これは僕も使ってますけど、つないだ瞬間にエデンっぽくなるんです。素直なタイプのプリアンプではまったくなくて(笑)、最初にも言ったフルレンジ感とか、エデンのキャラがグイグイ来る感じ。それにゲインを最大にしてやると、いい感じのナチュラルな歪みになるんですけど、この音色も独特なんですよね。僕の使い方は楽器を持ち替えたときにゲインを微調整してバランスを取ったり、実際のライヴではPAからの外音にはラインの音しか使わない場合も多いので、ラインの音にアンプ感を足すっていうのがメインです。バランス・アウトも活用してますけどこれもしっかり使えるクオリティですから。そのうえでいかにもエデン的な音がするので、僕みたいにエデンの音が好きな人にはバッチリなんですよ。」

Product Check〜製品解説

  • Pedal Preamp WTDI

 “エデン・サウンドを手軽に”というコンセプトの究極の形が、このペダル型DI/プリアンプのWTDIだ。コントロール構成はWTXシリーズに準じたもので、3EQながらミニ・スイッチでベース・ブーストとミッド・シフト(550Hz/2.2kHz)が可能。さらにエンハンスはもちろん、コンプレッサーのコントロール・ツマミも搭載しており、WTシリーズに迫るサウンドメイクを実現してくれる。フットスイッチが“バイパス・スイッチ”となっているのも(オン時ではなくバイパス時にLEDが点灯)、プリアンプとして常用されるべき1台というエデンの自信の表われと言えるだろう。DIアウトも備えており、ライヴはもちろん宅録にも重宝するモデルだ。

  • 幅わずか12cmの筐体ながら、写真のベース・ブーストとミッド・シフトに加えて、エンハンスやコンプレッサーなど、驚きの多機能を内蔵。

  • バランス・アウトはライヴや録音の現場で積極的に活用したい。

WTDI specifications

●コントロール:ベース、ベース・ブースト・スイッチ、ミドル、ミッド・シフト、トレブル、ゲイン、エンハンス、コンプレッサー、マスター、グラウンド/リフト・スイッチ、バイパス・スイッチ ●入出力端子:インプット、アンバランス・アウト(1/4フォーン)、バランス・アウト(XLR) ●サイズ(W×H×D):12.0×5.1×8.9cm ●重量:600g ●備考:専用アダプター付属 ●価格:オープンプライス(市場実勢価格:¥12,000前後+税)

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総評:試奏を終えて

FIRE:「実際にエデンを使っている人って、ジャズ系かハードコアの人という両極端なイメージなんですけど、それこそ部屋が震えるほどの低音から、ガラスが割れそうな高音も出せるから、ハードコア・スラッパーで使っている人は多いんですよね。一方ではジャズ系の人がベース本来の魅力や持ち味をちゃんと出すっていう目的で選んでいるケースもあって、そういうポテンシャル、フルレンジ感があるから、両極端のジャンルに使えるんだと思うんです。今はファットでヴィンテージ・ライクな音が流行っていて、クリーン・トーンでいい音っていうアンプは決して主流ではないと思う。でも僕自身、エデンは意外と殺人的な音も出せるから好きで使っていて(笑)。わりといろいろなジャンルをプレイするほうなので、都合がいいんですよね。」

「同じく流行で言えば、今はサンズアンプやMXRみたいな、歪み系プリアンプを足もとに置いている人も多いですけど、正直なところエデンはレンジが広すぎて、歪みのノリはそれほどよいとは言えない。でも、僕もMXRのbass d.i.+とエデンの組み合わせで深く歪ませたりしているくらいで、なかには歪ませたってローもハイも犠牲にしたくないっていう人がいるじゃないですか。一般的には、歪ませると音像が中域に寄ってくるから、カッコいい反面で迫力はなくなりがちなんですけど、その点エデンは歪ませても迫力が出せる。ミドルにクセはあるので、好き嫌いは分かれると思うんですけど、僕も含めて好きな人は好きですから。こういう音のアンプって、やっぱりエデンしかないんですよ。

試奏者Profile

FIRE(ファイヤー)
MIハリウッド留学時代の仲間と結成したSUPER TRAPPで1997年にデビューし、その後も幾多のバンドでベーシストを歴任。エキゾチックな風貌から繰り出す、エモーショナルな技巧派ボトムに定評がある。新バンド=the Badassesでも活躍するかたわら、矢井田瞳や絢香、秦基博、安室奈美恵といった、ポップス・アーティストのサポートを務める顔も持つ。
FIRE オフィシャル・ウェブサイト

製品情報

◎EDEN製品に関するお問い合わせ:(株)ヤマハミュージックジャパン

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リットーミュージック刊『ベース・マガジン』2014年4月号においても、「EDEN AMPLIFIERS〜重量級クリア・トーンの指標」のタイトルでエデン・アンプを特集している。

■定価:900円(本体857円+税)
■仕様:A4変型判/172ページ
■発売日:2014.3.19

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