商品の説明

Fender社において最も歴史が長く、ソリッド・エレキギターの原点であり、今も昔も多くのミュージシャンに愛用される王道”Telecaster” 前モデルとなるBroadcasterからNocaster、そして1952年にTelecasterのモデル名として発表されました。また、レギュラーラインとは別セクションにて、厳選された材、厳選されたビルダーの手により生産されるカスタムショップの中でも指折りの選ばれたビルダーによって製作されるマスタービルダー・シリーズ。

現在までに数多くのマスタービルダーが誕生し、多くのアーティスト達に愛用されミュージックシーンを支えてきました。カスタムショップ創成メンバーかつ、初代マスタービルダーであるAlan Hamel（アラン・ハメル）氏。プロミュージシャンとしてのキャリアを持ちながらギターのスペシャリストとして活動し、1992年から2000年までFender社に在籍し、数多くのモデルの開発、自身が愛するテレキャスターモデルのピックアップ、Twisted Tele®のデザイン等々、数多くのプロジェクトに携わります。2003年にはFender入社前から親交のあった（同じ楽器店でビルダー/リペアマンとして働いていた）フレッド・スチュアートと共にA&F Custom Guitar Serviceという工房を立ち上げ、2017年のカスタムショップの30周年を記念したプロジェクトである”THE 2017 FOUNDERS DESIGN PROJECT”に参加するなど、Fender社の歴史のキーパーソンとなっております。アラン氏自身が”拘り抜く”というスタンスから、彼の製作品は同じマスタービルダーからの評価も非常に高くありながら、一本一本にかける時間がズバ抜けて長く、歴代のビルダーの中でも最も少ない製作本数が故、アラン氏の製作品は市場には殆ど出回らない”幻”のビルダー品として世界中のFenderファンから注目を集めています。

今回ご紹介させて頂く一本は、そのアラン・ハメル氏がFender Custom Shop創立後間もない1994年にマスタービルダー・オーダーとして製作したMBSシリーズ最初期の一本。更にはMBSシリーズとしては他に類を見ないAmerican Standard Telecasterモデルをベースに、アラン氏の拘りを詰め込んだ世界に一本、唯一無二のウルトラレアモデルになります。

まずその基本スタイルとしてはAmerican Standard Telecasterがベースとなり、伝統的なFender Telecasterの構造を継承しつつ、演奏性に特化したギターという楽器としての基本性能をアップした”現場で使える”スペックを採用。ボディカラーは強いグロス感ながら落ち着いた雰囲気を持つミッドナイトブルーで、通常ベタ塗りカラーに関してはアルダー材が採用される中、こちらは王道のアッシュ材を採用。またボディトップはバインディング仕様、パーロイドピックガード仕様と、アラン氏のセンスによる特別なスペックが伺えます。そしてネックには50年代の初期テレキャスター同様に1Pメイプル仕様となりますが、レギュラーモデルとは全くの別モデルだと感じさせる最高峰グレードの強烈なフィギュアドフレイムがネックバック、指板面、ヘッドの先までビッシリと浮かぶ極上過ぎる材が採用されております。更にポジションマークには発色の良いアバロンが採用されており、これをアメスタと言っていいのかと思える程の豪華な仕様となっております。その他の拘りとしては、ミディアムジャンボサイズの22F仕様に始まり、演奏性の高いモダンCシェイプ、ローラーナット、ロック式ペグ、4ボルトのマイクロティルト、ヘッド側のトラスロッドアジャスト、ブロックサドル、ロックピン、トランジションロゴスタイルのデカール等が挙げられます。ヘッド裏にはCUSTOM BUILT FENDER USAの文字とALAN HAMEL氏のサインロゴデカール、ネックのボディ接合部はアラン氏の直筆サイン、フロントキャビティにはAH110Bの刻印が確認出来ます。

そして気になるサウンドですが、ギタリスト兼ベーシストであるアラン・ハメル氏の拘りが音に変換された、他を凌駕するロックで力強いテリーサウンドをアウトプットします。搭載されたピックアップはブラックボビンタイプとなりますが、そのサウンドキャラクターは、これぞ王道、これぞ本物と感じる素晴らしいトーンに驚かされます。フロントからは煌びやかで太く突き抜けるようなトーンを、リアからはジャキット歯切れが良く、サウンドそのものを支えるような伸びやかなトーンを放ち、またミックス時のお互いの特性を引き出すかのようなバランスは絶妙としか言いようがありません。クリーンアンプからの明瞭なサウンドも素晴らしく、ドライブアンプからの力強い音抜けも素晴らしく、どのポジションでも他とは一線を画すと感じる絶妙なヴォイシングはテレキャスターの最高峰と言って間違いないでしょう。

状態としては、1994年に製作されてから既に28年の歳月が経過しておりますが、一見して目立つ大きなダメージは無く、年式を考慮すれば充分に美品と呼べる良好なコンディションをキープ。全体的に細かなスレや打痕、ピッキングスクラッチやバックルスクラッチは見受けられますが、深いエグレ傷や塗装剥がれも無く、塗装のツヤもしっかりと残っております。1弦ペグが同タイプへ交換、3弦ペグの背面にメッキ剥がれが見受けられます。演奏面としてはネックコンディションは良好でトラスロッドの余裕もしっかりと残っており、フレットも7～8部山と、これからも長く愛用頂ける一本となっております。付属品としては初期スタイルの認定書を始め、山野楽器発行の取扱説明書等の書類関係（画像参照）が付属し、ケースはツイードトーレックスケースが付属致します。

アラン・ハメル氏製作品、最初期カスタムショップ、最初期マスタービルダー・オーダー品、アメスタベースのカスタムテレキャスター仕様、どれを取ってもレア過ぎる、世界に一本となる唯一無二のモデルとなっております。それこそ類似したモデルすらも無く、相場こそありませんが、昨今のコロナ禍や極端な円安に煽りを受けた新品＆中古相場の凄まじい高騰を加味すれば、3桁前後でもおかしくないウルトラレアな一本です。今回こちら前所有者様からのご厚意もあり、プレミアムな言い値商品ながら、通常のマスタービルダー製作品と変わらない、破格特価にてご案内させて頂く事となりました。二度と手に入らないのは勿論、今後市場で見かけることすら皆無と言って間違いない一本ですので、お気になりました方は是非この二度と無い大チャンスをお見逃しなく。