商品の説明

エレキベースの王道中の王道Jazz Bass。1960年の発表以来現在に至るまでその人気は衰えることを知らず、Precision Bassと並んで最も有名なモデルのひとつとされております。プレベと比較するとより繊細で幅広いサウンドメイキングを可能とし、所謂Aネックと呼ばれる細目のネックシェイプが特徴となっております。有名ミュージシャンの使用でいえば、マーカス・ミラーやジャコ・パストリアス、ジョン・ポール・ジョーンズなどが挙げられます。

今回ご紹介させて頂くのは、凄まじい高騰を続ける60年代ヴィンテージの中でも、特に生産本数の少ない時期となる1968年製、ラッカーネック最終期。加えてこの時期の僅か一部にのみ確認されているホワイトのポリウレタン塗装の上にラッカーのサンバーストにてフィニッシュされるウルトラレア仕様の一本になります。

まずそのスペックとしては、ボディには美しく均整の取れた柾目取りのアルダー材を採用。フィニッシュはオリジナルにて下地をホワイトのポリウレタン塗装にて仕上げ、その上にラッカーの3トーンサンバーストにてフィニッシュされており、この時期の特徴であるシンスキンラッカー仕様でありながらも、マルチレイヤーにも似た仕上げとなっております。こちらは実際にも他の1968年製（Precision Bass等も含む）に極々僅かのみ採用されるウルトラレアスペックとなりますが、共通点として軽量個体となるのも特徴です。続いてネックには角度によって薄っすらながらフィギュアドを感じさせる良質なメイプルが採用されておりますが、1968年頃よりポリウレタン塗装（ヘッドトップ除く）へと移行していく中、こちらは1960年から続くラッカー仕上げとなっております。加えて王道スペックとなる人気のローズ貼り指板となりますが、非常に色濃いヴィンテージらしいコントラストの良質なインディアンローズウッドにて、外周にはバインディング、ポジションマークはブロックインレイが施されております。ヘッドは黒文字に金縁のモダンロゴにモデル名、チューナーはFENDER刻印オープンギアのクローバー型・順巻きペグ。その他としては、鼈甲ガードや、円盤型ストリングガイド、溝切り無しの3点ストレートサドルブリッジ等の特徴が挙げられます。

そして気になるサウンドですが、アンプに繋いだ軽く鳴らした瞬間に思わず”おおっ”と声が漏れてしまう迫力のヴィンテージサウンドに驚かされます。”激鳴り”という言葉通りのヴィンテージの中でも当たりの個体のみが持つモンスタートーンを放ちます。55年と半世紀以上の歳月弾き込まれてきたのは伊達じゃないと言わんばかりの激鳴りの個体。オリジナルのグレイボビンピックアップからの出力も非常にパワフルで、その中でも広がる味わい深いヴィンテージトーンは、近年のどんなモデルでも味わえない唯一無二の感動を持ち合わせております。指弾きでは倍音豊かなローミッドの力強さがあり、スラップ時にはまとわりつくような低音の響きと、ヴィンテージグレイボビンPUならではの素晴らしいサウンドで、近年物のジャズベにありがちな線の細いパワー不足だと感じる個体とは違うモデルと感じる程です。またJazz Bassモデルとしては4.5kg前後の個体が多い中、こちらに関しては約4.03kgと非常に軽量で、取り回しの良さはもちろん、長時間のプレイにもストレスフリーでお愉しみ頂けるかと思います。

最期に状態としては、サウンドが良い個体が故、半世紀以上しっかりと弾き込まれてきた事が伺える使用感が見受けられ、リイシューモデルでいうハードレリックレベルとなっておりますが、人為的な加工ではなく実際に弾き込むことで刻まれた歴戦のダメージは、”本物”だけがもつ貫録を誇ります。また各所から下地のホワイトが見えておりますが、こちらもこのレアスペックだからこそとなるマルチレイヤー仕様同様の唯一無二のルックスとなっております。パーツ変更歴としてはフレット、ナット、ポット×3（全て2004年デイト）、ジャックと消耗品パーツの交換歴が見受けられますが、その他は当時からのオリジナルをキープしております。またネックポケット内には弦高を下げる主旨と思われるシムが仕込まれております。デイト系に関してはネックデイトは”7 DEC 68 A”、ピックアップデイトは”10-5-68”、ポットは全て交換の為、年式特定にはならず、ネックのラッカーフィニッシュという事を加味して1968年製と判断しております。付属品としてブリッジカバー（ビス無し、ネイルホールの僅かな拡張）とピックアップフェンス（ビス有り）が付属致します。フィンガーレストは欠損となります。ケースはオリジナルのブラックトーレックスケースが付属致します。演奏面としては厳密に言えば僅かにハイ起きがあり、弾き方・弦高によってはハイポジションで僅かなビビリが生じます。トラスロッドの余裕はしっかりと残っており、電装関係の不具合はございません。

近年の楽器業界全体の高騰もあり、凄まじい勢いで高騰を続ける1960年代ヴィンテージ。Jazz Bassモデルについては、1968年までのラッカーネック期、とそれ以降のポリウレタンネック期の境から大幅に相場が前後致します。今回の一本については、初期仕様となるラッカー期に加え、他の年代と比べても極端に製作数の少ない1968年製。こちらの製作年を特別な年として考えられている方も多くいらっしゃいます。更にこちらはその中でも極めて珍しいウルトラレアスペックとなるホワイトカラーベースのサンバーストフィニッシュの個体となっております。下手なカスタムカラーよりも遥かに希少価値のある一本にて、適正価格としては上記パーツ変更歴や使用感を加味しても200万円前後になるかと予想されますが、こちら前所有者様からの多大なるご厚意もあり、相場を完全に無視した破格特価にてご案内させて頂く事となりました。今も昔も一番人気のサンバースト・ローズ仕様。その中でも特別と感じさせる稀少なヴィンテージギアとなりますので、お気になりました方はこの二度と無い大チャンスを是非お見逃しなく。

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