エレキからアコースティックまで、ギター／ベースを幅広くラインナップしている国産の老舗ブランドによる、モダンなデザインのモデル。IGBはコンパクトで立体的なデザインのボディを採用した取り回しのしやすいデザインが特徴だが、本器はスケールを通常よりもやや短い33インチとすることで、さらなる演奏性を追求しているのが特徴だ。ボディもコンパクトなだけではなく、近年になっていくつかのメーカ―が採用するようになった、アユースと呼ばれる非常に軽量な材で出来ている。アユース材はアフリカ産の巨木で、伝統的に内装材として使用されてきたという。バスウッドを思わせる均質なサウンドで、ジャンルを問わず適応できそうだ。本器は大粒のラメを使用した派手な仕上げになっている。この種の仕上げは塗膜が厚くなり、その分楽器の重量も増えることになるが、軽量な材を使用したおかげで、重量増は問題とならず、むしろ厚めの塗装がサウンドを上手く引き締める効果を上げているという印象だ。演奏性ばかりでなく、ステージの派手なアクションにも堪えるベースと言えるだろう。

　ピックアップはいわゆるPJタイプだが、スプリット・タイプのフロントはコイルが通常と逆の配置になっており、高音弦、特にG弦のロー・ポジションの音が細くなる傾向が回避されているので、ピック弾きのベーシストにも好都合だろう。コントロールは2バンド・イコライザー付きのアクティブ・タイプで、本体だけでもしっかりと基本のサウンド作りができるようになっている。

ラメの入ったブルーとシルバーのトラスロッド・カバーのマッチング・ヘッド。

ペグは超軽量のRES-O-LITEを使用したGOTOH製で、軽量なボディとのバランスは抜群だ。

粒の粗いラメは大きなステージでもキラキラと目立つ。ネックのジョイント部にも同じ塗装を施した手の込んだ仕様。

ピックアップはフロント側のコイルを逆配置にして、高音弦でも太いサウンドが得られるPJタイプだ。

トレブルとベースのイコライザーを同軸2連にして、シンプルなデザインにまとめたコントロール部。

ルックスにこだわった、ボディ裏のストライプ塗装とネックのシルバー塗装。

Aria Pro II / IGB-RC