ファンク・ベースの定番エフェクターとして人気が高かった、DODのエンベロープ・フィルター440の復刻版。オリジナルの図太いサウンドはそのままだが、ただのデッド・コピーではなく、大小の改良が加えられている。入力が大きくなるにつれてフィルターが開くアップに加えて、入力が大きくなるとフィルターが閉じるダウンの効果が追加され、2種類のヴォイスがミニ・スイッチで切り替えられるようになった。また、エフェクトのオン／オフがわかりやすいようにインジケーターが追加され、オリジナルではミニ・ジャックだったACアダプターの入力端子が、より汎用性の高いタイプに変更されており、ボードに組み込むなどして他のエフェクターと併用する際にも使いやすくなっている。さらに、エフェクトのオン／オフ・スイッチもトゥルー・バイパス方式となり、エフェクト・オフ時の音質の改善が図られている。

　コントロールはレベルおよびレンジのノブとアップ／ダウンの切り替えスイッチで、レベルでフィルターの感度、レンジでフィルター周波数の変化範囲を調節する。エンベロープ・フィルターやオート・ワウでは、フィルターのカットオフ周波数を決める可変抵抗素子に何を使うかで、サウンドはもちろん、周波数変化のキャラクターも変わってくる。440ではオプチカル素子を採用しており、ソロの速いパッセージよりもツボを押えたグルーヴィーなベース・ラインに向いている。また、過大入力にも強いので、ギターよりも出力の大きなベースにはうってつけだ。440がファンク・プレイヤー御用達なのは、サウンドばかりでなく、オプチカル素子にもその理由がある。