2000年にアメリカにて産声を上げ、ポイント・トゥ・ポイント・ワイヤリングやクラスA回路など、少量生産ながらビンテージを追求した究極のハイエンド・ブティック・アンプを製造し続けているBad Cat。その原点とも言えるBlack Catを始め、ハイゲインのクラスAアンプHot Cat、Cub III、Cub II、限定カスタム・カラーのClassic Deluxe LTDなどがラインナップされているが、このたび新たにUSA製ラインナップにBobcatシリーズが登場した。

　「Bobcat」は北米に生息する小型のヤマネコを指すが、その名の通り、小さなボディと強烈な個性を兼ね揃えた逸品に仕上がっている。ハンド・ワイヤリングやBad Cat専用セレッション製12インチ・スピーカー、特徴的なLEDロゴ・パネルといった仕様を踏襲しつつ、より手頃な価格と、従来のモデルと比べてサイズ・ダウンかつ軽量化を実現。Black Cat 30と比較すると、幅は610mmから521mmへと約15%ダウン・サイジングし、重量は27.2kgから18.1kgへと約33%軽量化（Bobcat 20R）。Bobcat 5Rは16.3kgと約40%も軽量化されている。

　プリアンプ・チューブは、既存のモデルに採用されてきた12AX7から6SL7へと替えることで、よりメロウなクリーンとオーバードライブ・サウンドを獲得。さらに、パワーアンプ・チューブにカソード・バイアス方式の6V6を採用。真空管交換の際にもバイアス調整が必要なく、メンテナンスも容易に行うことができる。コントロールには独自設計のRIP（アール・アイ・ピー）回路を搭載しており、それによりビンテージ・アンプのようなゲイン・ブーストが可能。スイッチの切り替えで幅広いサウンドを生み出すことができる。スプリング・リバーブとエフェクト・ループも標準搭載。20WモデルのBobcat 20Rには、ブースト・スイッチとブースト時のトーンを調整するブースト・トーンも装備している。また、別売のフット・スイッチを使用することで、バッキングとリード・トーンを演奏中に瞬時に切り替えることができる。