Bose S1 Pro+ wireless PA system × 松井祐貴&井草聖二
- 2024/04/25
Gibson USA / Les Paul Studio 2016 T
ギブソンUSAでは、定番機種のレス・ポールに機能や装飾の有無等によって様々なバリエーションを持たせ、多様なニーズにあったモデルを提供しています。今回は、比較的手の届きやすい価格設定でありながら、しっかりとレス・ポール・サウンドを受け継ぐ“スタジオ”の2機種を紹介します。
使用アンプ:マーシャルJVM205H(ヘッド)+1960A(キャビネット)
使用シールド:ギブソン18' Purple Gibson Instrument Cable
ボディやネックのバインディング等の装飾を無くし、その分価格を抑えたコストパフォーマンスが高いモデルとして人気のレス・ポール・スタジオ。2016年モデルはお買い得版の「レス・ポール・スタジオ・フェイデッド」を加え、それぞれにレス・ポール・スタンダードやレス・ポール・トラディショナルと同様となる「T」(Traditional)と「HP」(High-Performance)の2種類が用意されています。TシリーズとHPシリーズの違いは多岐にわたっており、近々週刊ギブソンで詳細について紹介しますが、今のところHPはより高機能なモデル、Tは比較的シンプルでオーソドックスなモデルだと考えてください。
レス・ポール・スタジオ2016Tの主な変更点は、まずチューナーがノーマル・チューニング・ペグになったこと(オート・チューニング・システムG-Forceはさらに改良されて上位機種のHPに搭載されています)。ネック幅も前年のワイドなものから伝統的な幅(ナット幅が1.695インチ)に。また、ピックアップは前年の57クラシックから490R(フロント)と498T(リア)になり、前々年と同じ仕様です。コイルタップ可能なコントロールは前年と同様で、多彩な音作りが可能です。
レス・ポール・スタジオ・フェイデッド2016Tは、同スタジオTに比べてさらにシンプルで(通常のレス・ポールのコントロールと同様で、コイルタップはできません)、ウォーン・サテン・フィニッシュ/カラー・バリエーションも4色に抑え、スタジオTよりもさらに価格を抑えています。とはいえ、ボディはメイプル・トップ/マホガニー・バック、ネックはマホガニーで指板はローズウッドと伝統的な仕様を守り、ピックアップにはバーストバッカー・プロが奢られており、低価格でもしっかりとしたレス・ポール・サウンドを楽しめる超お買い得なモデルとなっています。
“リーズナブルな価格を感じさせないサウンド”というのが両機種に共通する第一印象です。持った時の高揚感は高額機種に一歩譲るかもしれませんが、その分、ストレートに音が出てくる爽快感があります。レス・ポール・スタジオTは、動画のオープニングにあるようなコード・ワークやリフでかき鳴らす場面での心地良さが際立っていました。コイルタップが可能でサウンド・バリエーションが広いので、ロックからポップスまで歌モノ全般をカバーできそうです。
一方、スタジオ・フェイデッドTはよりシンプルな作りですから音作りに迷うことはありません。歪ませた時の良い意味で粗さの残るワイルドな音も心地良く、サステインやプレイアビリティも良好です。レス・ポールはロック以外にもジャズ、ブルース、ファンク、ソウルなどに幅広く対応できるギターですが、本器はやはりロック、それもアグレッシブなロックに似合う印象です。
今回紹介した2機種は、どちらも価格は抑えられていても正真正銘のギブソンUSAですから、クオリティは折り紙付き。ぜひ実器を手にとって、その実力を体感してみてください。
※次回の週刊ギブソン〜Weekly Gibsonは12月4日(金)を予定。
価格:¥219,000 (税別)
価格:¥118,000 (税別)