1960年代から今日まで、レコーディング・スタジオにおける定番の高級コンプレッサーとして世界中で躍しているUREI 1176。そのサウンドにインスパイアされ、開発されたのがオリジン・エフェクツのCali76であり、スタジオ・コンプレッサーの高品質をストンプ・ボックスに凝縮した製品として、高い評価を受けている。

　今回新たに登場したCali76 TX-Pは、2014年初頭にイギリスの有名音楽プロデューサーからCali76-TXのカスタム・バージョンの製作依頼を受けたことがきっかけで誕生したもの。そのオーダー内容は、Cali76のオリジナル・アウトプット・トランス仕様モデルであるCali76-TXに、レコーディング現場ではポピュラーなコンプレッション方法である“パラレル・コンプレッション（原音とコンプレッションされたサウンドをミックス）”機能を搭載すること。このアプローチにより、太いトーン、フル・ダイナミクス、サステインのすべてを兼ね備えた素晴らしい結果がもたらされた。

　Cali76 TX-Pは、このカスタム・バージョンのCali76-TXを製品化し、全世界160台の限定生産にて販売するもの。パラレル・コンプレッションに加え、サウンドにさらなるスパイスを加えるためのブースト・スイッチも搭載し、伝統的なソロ・ブーストとして使用することができる。加えて、エフェクト音のドライ／ウェット・コントロールも搭載。電源は、9Vバッテリーまたは9V ACアダプターも使用可能だが、音質向上のため18V ACアダプター（別売）での使用がおすすめ。