ビンテージ・ギターのユーザーにとって悩みの種となるパーツの劣化。特に金属製品であるペグは経年劣化の影響を受けやすく、精度や動作が悪くなったりすることが多い。だからといって新しいものに交換しようとしても、まっさらな新品はビンテージな風体のギター本体に装着すると非常に浮いてしまう……というジレンマもある。

　古くからフェンダーやギブソンなどの銘器に使用されてきた歴史を持つペグ・メーカー、クルーソンが今回リリースする「エイジング・シリーズ」は、そんな悩みを解決してくれるアイテムだ。新品ながら絶妙なエイジド加工が施されており、1/4ポスト、プッシュ外径8.8mmでさまざまなタイプのビンテージ・ギターに取り付け可能となっている。製品バリエーションは以下を参照。

□6 in line シリーズ
　このラインナップはおもにフェンダー製ギターで用いられていたもの。1956〜1963年のフェンダー黄金期におけるストラトキャスター、テレキャスター、ジャズマスター、ジャガーなどに使用されていた「6 in line / MB / Nickel / Aging」、1963〜64年の同様モデルに採用された「6 in line / MB / Nickel / DR / Aging」が用意されている。

──6 in line / MB / Nickel / Aging：¥14,000
──6 in line / MB / Nickel / DR / Aging：¥14,000

□3 per side シリーズ
　こちらはおもにビンテージ・ギブソンにて使用されていたタイプのラインナップだ。1956年頃から59年までレス・ポールやES-335に採用されていた「3 per side / PB / Nickel /Aging」、60年代前期のレス・ポールやSG、またJ-160Eなどのアコースティックにも採用された「3 per side / PB / Nickel / DRDR / Aging：¥16,000」、そのゴールド・バージョンでビンテージのES-345、ハミングバードなどに使用されていた「3 per side / PB / Gold / DRDR / Aging」など計6種が用意されており、定番モデルはほぼすべてフォローされている。

──3 per side / PB / Nickel /Aging：¥16,000
──3 per side / PB / Nickel / DRDR / Aging：¥16,000
──3 per side / SPB / Nickel / Aging：¥16,000
──3 per side / SPB / Nickel / DR / Aging：¥16,000
──3 per side / PB / Gold / Aging：¥18,000
──3 per side / PB / Gold / DRDR / Aging：¥18,000

□3 per plate シリーズ
　いわゆる「3連タイプ」と呼ばれるもので、片側3つのペグがすべてひとつのプレートにまとめられたタイプ。「3 per plate / PB / Nickel / Aging」は1956〜64年頃のギブソン・アコースティックで多用されており、具体的にはLG1〜3、J-45やJ-50、それにES-125などにも使われていた。「3 per plate / PB / Nickel / DR / Aging」は1960年代中後期のJ-45やJ-50などに使われていたものの復刻となる。

──3 per plate / PB / Nickel / Aging：¥16,000
──3 per plate / PB / Nickel / DR / Aging：¥16,000

□SUPER KLUSON シリーズ
　ギア・カバーのあしらいがワッフルに似ていることから「ワッフル・バック」の通称でも知られるシリーズ。高いハウジング構造で劣化が少ないとされており、各メーカーが高級機で採用してきたラインナップだ。1950年代のマーティンD-28、60年代のナショナル製ギターにも採用された「VX-501 / WB-O / Nickel / Aging」、60年代中期から70年代中期までのレス・ポールやSGに使用されていた「VX-501 / WB / MB / Gold / Aging」が用意されている

──VX-501 / WB-O / Nickel / Aging：¥22,000
──VX-501 / WB / MB / Gold / Aging：¥26,000

※上記に表示している価格は全て税抜になります。

　クルーソンのペグはその軽さからサウンドへの好影響が取り上げられることも多い。ビンテージ・ユーザーはもちろん、そうでないギタリストもこれを機にペグ交換を試してみてはどうだろうか。