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  • ギター製造・販売50周年を迎えるYamahaがLM新製品を続々発表!

FG180からMONTAGE、REVSTARまで! 2016 ヤマハLM新製品記者発表会レポート

Yamaha、Line 6、Marshall、Zildjian

  • 文:井戸沼尚也 動画・写真撮影:編集部 映像編集:雨宮透貴

1966年にアコースティック・ギター、エレキギターの製造・販売を開始して以来、ライトミュージック・シーンを牽引してきたYamaha。50周年を迎える2016年2月2日、東京銀座のヤマハ銀座スタジオでLM新製品記者発表会を行なった。

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名器FG180の50周年記念モデルが登場〜FG/FSシリーズ

FG180の50周年記念モデル、FG180-50TH。

FGシリーズ、FSシリーズがズラリと並ぶ。カラーリングも鮮やかだ。

中央はFG180-50TH、左はオール・マホガニーのFS850、右は同構成のFG850。

 Yamahaは、日本初の本格的量産型フォーク・ギターとして知られるFG180の50周年記念モデル「FG180-50TH」を400本限定で発売する。初代モデルのデザインを踏襲し、「NIPPON GAKKI」の文字が入った赤ラベル、オリジナル・ピックガード、オリジナル・ロゴを採用。一方ではオール単板で表板にはARE(Yamaha独自の木材改良技術)を採用、ブレイシングも見直し、“さらにパワフルな現代のFG180”として復活する。価格は115,000円(税抜)、発売は2016年3月1日だ。

 Yamahaアコースティックの定番である「FG/FSシリーズ」も、これまで磨き続けた技術を結集して11年ぶりのフル・モデルチェンジとなる。主な特徴は次の通り。

・新デザインのスキャロップド・ブレイシングで中低音を強化
・豊富なバリエーション(伝統的なウエスタン・ボディのFG、ボディを薄くしさらに扱いやすくなったFS)
・木材の内側の湿度までコントロールし乾燥させ安定性を高める、手作業による美しい仕上げなどのクラフトマンシップ

 「FG/FSシリーズ」は34,000円〜50,000円(税抜)の価格帯で、3月1日(一部モデルは4月下旬予定)発売。FS820のサウンドを、シンガーソングライターの千佐真里奈(ちさ)氏によるデモで確認してほしい。

Helix Rackをメインに4種の新製品を発表したLine 6

バラエティに富むLine 6の新商品ラインナップ。

レコーディング用途を意識したHelix Rack。

非常にシンプルなギター・ワイヤレス・システム、Relay G10。

 Line 6ブランドからは、4種の新製品が発表された。まず現在話題沸騰中のHelixのラック・タイプ「Helix Rack」が紹介された。これはほぼ全ての機能がフロア・タイプのHelixと同様だが、当然、より録音向けのギアであり、ワードクロック入力、AES/EBU入力等が可能となっている。オプションのフット・コントローラーを使えば、フロア・タイプと同等の使い方もできる。

 ギター・ワイヤレス・システム「Relay G10」はとにかくシンプルな製品。トランスミッターのジャックをプラグインするだけで、レシーバーが自動で最適なチャンネルを選択し、ロックする。“家庭内でもシールドからフリーになってほしい”というくらい気軽な感覚を味わえるシステムだ。

 人気のAMPLIFiからは超小型の「AMPLIFi 30」が登場。なんとA4用紙ほどのコンパクトなアンプ/スピーカーだ。

 Line 6の最後は、ライブ向けのハイパワー・アンプ「Firehawk 1500」。6スピーカー・システムを搭載し、1500Wの出力を誇るモンスター・アンプだ。200種以上のアンプとエフェクトを搭載し、iOS/Android対応の専用アプリでスマホやタブレットから操作できる。

 これら4機種はすべてオープンプライスで、2016年4〜6月の発売予定だ。

MONTAGE〜新時代のフラッグシップ・シンセが登場

次世代のフラッグシップ・シンセサイザー、MONTAGE8。

 デジタル楽器の新製品としては、新音源システムを採用した次世代のフラッグシップ・シンセサイザー「MONTAGEシリーズ」が要注目だ。

 新音源システム「Motion Control Synthesis Engine」は、AWM2とFM-Xというキャラクターの異なるふたつの「ハイブリッド音源」と、複雑な音の連続変化を実現する「Motion Control」を組み合わせたシステム。複数のパラメーターを一度にコントロールできる「Super Knob」をはじめとする多彩なコントロール・ソースを用いて、幾重にも折り重ねた音を滑らかに変化させ、表情豊かな演奏が可能だ。61鍵の「MONTAGE6」、76鍵の「MONTAGE7」にはフラッグシップ・シンセ用の高品位なFSX鍵盤を搭載し、88鍵の「MONTAGE8」にはピアノ・タイプのバランスドハンマー鍵盤を搭載している。シリーズ3機種はすべてオープンプライスで、発売は2016年5月2日だ。

 本機の音色は、キーボーディストのGakushi氏のデモ演奏で堪能できる。

REVSTAR、Trans Acoustic LL-TA、Marshall ASTORIA、BEAT ROOT〜NAMMで話題の機種も参考出展

生音なのにエフェクトがかかる! Trans Acoustic LL-TA。

パシフィカ以来のオリジナル・モデルとなるREVSTARシリーズ。

 まず来場者の度肝を抜いたのが、“アコースティック・ギターの本体そのものにエフェクトがかかる”驚異のトランス・アコースティック・ギター「Trans Acoustic LL-TA」。どういった技術なのかは不明だが、動画でも確認できるように、確かに生音に空間系エフェクトがかかっている!

 エレキとしてはパシフィカ以来、久々のオリジナル・モデルとなる「REVSTARシリーズ」にも要注目だ。Yamahaのエレキ・ギターの完全オリジナル・モデルのシリーズとしては、1980年代後半のパシフィカ以来となる。バイクのデザインにインスパイアされたというどことなくレトロな佇まいが印象的で、ピックアップ違い、ブリッジ違い等、いくつかのバリエーションが見られる。取材当日はギタリストの北島健二氏がデモ演奏を行ない、太く腰のあるサウンドを響かせていた。

注目を集めていたASTORIAシリーズ。

北島健二氏のデモンストレーションで使用されたREVSTARとASTORIA DUAL。

 また、マーシャル初のブティック・アンプ「ASTORIAシリーズ」も高級感漂うルックスで存在感を放っていた。クリーンを主体とする「ASTORIA CLASSIC」(グリーン)、より歪みを得意とする「ASTORIA CUSTOM」(レッド)、そしてそのふたつの中間(というか合体系?)の「ASTORIA DUAL」(グレイ)の3種で、それぞれにコンボ・タイプとヘッド+キャビのスタック・タイプが用意されている。発表会終了後、一瞬だけCLASSICを試奏する機会を得たが、VOXやマッチレス等に近い、輝くようなクリーンも作り出せる点が印象的だった。販売価格は未定だが、価格帯的にも高級ブティック・アンプに近いところで展開していく模様。

神保彰氏のデモンストレーションで使用されたRecording Custom。

Zildjianとヤマハ・メタル・スネア(左からブラス、アルミ、ステンレス)

 最後に、ドラム関係ではまずZildjianのSシリーズとA Avedisシリーズに注目したい。SシリーズはB12アロイ合金のモダンなサウンドを持ち、A Avedisシリーズは30年代〜60年代のA Vintageサウンドを思わせる。リーズナブルな価格設定で、キャラクターがはっきりしているので使用シーンに迷うことはなさそうだ。さらにYamahaからはステンレス/アルミニウム/ブラスの3種のメタル・スネア・ドラム、そしてYamahaの原点であるバーチ・サウンドを復活させたRecording Custom、さらに最高の叩き心地を実現したDTXの上位モデルなどが次々と登場。デモ演奏を披露した神保彰氏もDTXのキックパッドを絶賛していたのが印象的だった。他にも音階を持つエレクトリック・スチール・トング・ドラム「ビートルート」も紹介され、そのユニークなサウンドに会場が沸いた。

 まだ発売日が未定な商品も少なくないが、詳細がわかり次第、デジマート・マガジンで改めて取り上げていきたい。

DTXも760K、920Kのニュー・ラインナップが予定されている。

神保彰氏も生ドラムに極めて近いタッチを絶賛していたDTXのキック・パッド。

新規ブランド「BEAT ROOT」のエレクトリック・スチール・トング・ドラム。

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製品情報

YAMAHA / FG180-50TH

【問い合わせ】
株式会社ヤマハミュージックジャパン お客様コミュニケーションセンター ギター・ドラムご相談窓口 TEL:0570-056-808 http://jp.yamaha.com
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YAMAHA / FG820、FG830、FG850

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YAMAHA / FS800、FS820

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