ローランドより、理想的なハイブリッド・ドラムを実現する音源モジュール「TM-6 PRO」が新たに登場した。

　現在、世界的に見てもスタンダードになりつつある、アコースティックとエレクトロニックを融合させた“ハイブリッド・ドラム”。「TM-6 PRO」は、豊富なプリセット・サウンドと入出力端子を備えたモジュールで、あらゆるスタイルでハイブリッド・ドラムを実現できる。オーディオ・ファイル（WAV）を取り込むことができるユーザー・サンプル機能は、実際にレコーディングで使用したドラムの音など、オリジナルの音源を鳴らすことが可能。しかも、世界最高峰のスタジオで収録されたサンプルを含む500種類のワンショット・サンプルが、あらかじめユーザー・サンプルとしてプリロードされている。加えて、自然で表現力豊かなV-Drums譲りのドラム音色も268種類内蔵。さらに、ワンショット・サンプルとV-Drumsの音色を組み合わせた80種類ものドラム・キットを搭載している。

　入出力も充実しており、6つのトリガー・インプットを装備。PCS-31Lなどの別売ケーブルを使用すれば、最大12個までのパッドやドラム・トリガー、キック・トリガー・ペダルが接続できる。出力は、ステレオのマスター・アウトのほかに、モノラル4系統（またはステレオ2系統）のダイレクト・アウトを装備。また、サウンド・メイクとエディットが直感的に行なえる点も特徴で、3つのサウンド・モディファイつまみ（ボリューム／ピッチ／ディケイ）は、新開発のトランジェント・アタック／リリース、30種類のエフェクトがあるMFXコントロールへの機能切り替えが、ボタンひとつで可能となっている。これらのトランジェントとMFX、イコライザー、コンプレッサーは、各パッドに独立してかけられるうえ、キット全体にかけられるキット・コンプ／EQも搭載。

　その他、暗いステージでも視認性の高いLEDインジケーターの装備や、SDカードに保存したオーディオ・ファイルの直接再生とクリック・データとの同期再生、USBオーディオ／MIDI入出力への対応など、さまざまなシチェ―ションで活躍する。なお、発売は4月下旬を予定。

　音源モジュールとマイク、ミキサーを一体化することで、手軽にアコースティック・ドラムを拡張できるドラム・トリガー、「RT-MicS」も新登場。

　生音を増強するスネア・サウンドやハンド・クラップ、タンバリンなど、実用的な8種類の音色（WAVファイル）をプリロードしたピック・アップ型トリガーの「RT-MicS」。プリロード音色は専用ソフト「RT-MicS Wave Sender」を使えば、好みの音色に入れ替えることも可能だ。そして、マイク・アウトプット端子とミキサー／アンプの間にディレイやリバーブなどのエフェクターを接続すれば、より積極的な音作りも可能。さらに、ミックス／エレクトリック・アウトプット端子も装備しているため、内蔵マイク音のみの出力、電子音のみの出力、内蔵マイク音＋電子音のミックス出力が切り替え可能で、これらの音量バランスも調節可能となっている。

　取り付けはとても簡単で、特別な工具を使うことなく、さまざまなフープ形状のスネアやタムに着脱可能（ウッド・フープを除く）。ちなみに、専用ソフト「RT-MicS Wave Sender」を使えば、リムを叩いた時のみトリガーする設定も可能で、ヘッドを叩くとアコースティック・サウンド、リム・ショット時は電子音を鳴らすといった叩き分けもできる。まさに画期的な充実機能と手軽さ。全ドラマーがチェックすべきアイテムと言えるだろう。こちらの発売は、5月下旬を予定している。