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  • 次世代エフェクト・アプリに対応したペダル型オーディオI/O

XSONIC XTONE × 関口シンゴ

XSONIC / XTONE

  • 制作:デジマート・マガジン 取材・文:梨本裕貴(サウンド&レコーディング・マガジン) スチール撮影:北村勇祐 動画撮影/編集:熊谷和樹 音声:嵩井翔平

いかに少ない荷物でスタジオに入るかという課題は、どんなプレイヤーも一度は考えたことがあるだろう。マルチ・エフェクターや小型プリアンプの進化が目覚ましい昨今だが、オーディオI/O × アンプ・シミュレーターという選択肢はいかがだろうか? ライブやリハーサルだけではなく、音楽制作にも柔軟に使えるのがオーディオI/Oの利点だ。今回はOvallのギタリストである関口シンゴに、フット・スイッチ付きUSBオーディオI/OのXSONIC XTONEと、POSITIVE GRID Bias FX(iOS)の組み合わせを、リハーサル・スタジオにて試してもらった。

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XSONIC XTONE × 関口シンゴ

XSONIC XTONE

アンプ・シミュレーターを自在にコントロールできる
ペダル型USBオーディオ・インターフェース

XSONIC XTONE / 価格:オープン・プライス(市場実勢価格:税別16,500円)

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 XSONIC XTONEは、最高24ビット/192kHzサンプリング・レートで動作する、1イン/2アウトのペダル型USBオーディオ・インターフェース。おもにギタリスト向けに作られた製品で、大きめのボリューム・ノブと、3つのフット・スイッチを搭載している。入力はインスト(フォーン)とエクスプレッション・ペダル(TRSフォーン)のみというシンプルな作り。出力はラインL/R(フォーン)とバランス(XLR)に加え、ヘッドフォン端子(ステレオ・ミニ)も備える。

 USB接続によりバスパワーで動作し、Mac/WindowsだけではなくiOSにも対応。POSITIVE GRID Bias FX / BIAS AMP / JamUpや、IK MULTIMEDIA AmpliTubeなどのアンプ・シミュレーター・アプリを、フット・スイッチとエクスプレッション・ペダル(別売)で自在にコントロール可能だ。また、XSONIC社独自の“XSPEEDアクセラレーション・プロセッシング・テクノロジー”により、レイテンシーは最小限に抑えられている。

側面にはギター/ライン入力とエクスプレッション入力を備える

リアにはバランス・アウト、USB、ヘッドフォン・アウトを装備。USBパスパワーで動作するが、9V電源も使用可能

 XTONEは他にも、エクスプレッション入力の代わりにライン入力を備えた2チャンネル仕様の「XTONE Duo」(近日発売予定)や、2チャンネル仕様にエクスプレッション入力を加え、6つのフット・スイッチとMIDIイン/アウトを備えた「XTONE Pro」もラインナップされている。演奏スタイルや用途に応じたモデル選択が可能だ。

XSONIC XTONE Pro / 価格:オープン・プライス(市場実勢価格:税別26,000円)

XSONIC XTONE Duo(近日発売予定)

関口シンゴが語るXTONEの魅力

エフェクターを踏んでいるのと同じ感覚で使える

 以前サウンド&レコーディング・マガジン2020年5月号で、2イン/2アウトのXTONE Proをレビューをしたのですが、“これは次世代の機材が誕生したな……”と驚きまして、個人的に購入しました。ギタリストにとって身近なフット・スイッチやボリューム・ノブを搭載したオーディオI/Oで、アンプ・シミュレーターをリアルタイムに制御できるところが魅力です。

 僕の中では実機のアンプとアンプ・シミュレーターはほとんど同じ感覚で弾ける印象で、XTONEも例にもれずレイテンシーを感じません。ギターを弾いてからXTONE内でいろいろな回路を通ってキャビネットから音が出ていると思うのですが、どうしてこんなに速く音が出るのか不思議なくらいです。プレイのフィーリングを損ねるようなことがありません。

 XTONEはシンプルな操作性が良いですよね。ボリューム・ノブはこれだけ大きいと、足でコントロールすることもできます。フット・スイッチは完全にエフェクターを踏んでいるのと同じ感覚で扱えますね。良い作りです。僕は足のサイズが28.5cmあるので、XTONEの写真を見たときにフット・スイッチの感覚が狭いかもしれないと気になっていたのですが、実際に使ってみるとまったく問題ありませんでした。絶妙な間隔で配置されていると思います。

 エクスプレッション・ペダル入力は、現代のギタリストの足元には必須だと思っています。最近はコンパクトかつ操作しやすいエクスプレッション・ペダルが増えてきていますから。エクスプレッション・ペダル入力があればボリューム・ペダルやワウ・ペダルとしてだけではなく、ディレイやモジュレーションのかかり具合を変えたり、ピッチをコントロールすることもできますよね。良質なボリューム・ペダルやワウ・ペダルって重いんです。それが2つあるだけでかなりの重量になるので、そういった点でもエクスプレッション・ペダルは重宝しています。

レンジの広いクリアな音色でモニタリング可能

 自宅で音楽を制作するとき、オーディオI/OはUNIVERSAL AUDIO Apollo Twinを使っています。サウンドをとても気に入っているのですが、XTONEもそん色ないクオリティですね。周波数レンジが広くて、クリアな音色なんです。どこかが突出しているということもなく、モニタリングしやすい出音だと思いました。

 XTONEは価格も安いので、すでにお気に入りのオーディオI/Oがあるギタリストにも、サブ機としてお薦めしたいですね。特に僕のようなミュージシャンは、保険的なポジションの機材があると安心です。音楽制作だけではなく、ライブ・システムのバックアップとして用意するのもいいと思います。

 ギタリストにはこういった新しいテクノロジーを積極的に試してほしいですね。新しいテクノロジーはオリジナリティを生みますから。XTONEはフット・スイッチやボリューム・ペダルなど、ギタリストが慣れ親しんできた要素が多いので、しっかりとギタリストのスイッチが入ります。さまざまな可能性を感じる機材です。

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製品情報

XSONIC / XTONE

価格:オープン

【スペック】
▪入力インピーダンス:1MΩ ▪出力インピーダンス:100Ω(アンバランス)、200Ω(バランス)▪ビット&サンプリング・レート:最高24ビット/192kHz ▪ダイナミック・レンジ:108dB ▪全高調波ひずみ率:0.001% ▪外形寸法:98(W)×57(H)×129(D)mm ▪重量:355g
【動作条件】
■iOS:iOS 10以上、LightningまたはUSB Type-C端子を搭載したAPPLE iPhoneおよびiPad ▪Mac:OS X 10.6以上 ■Windows:Windows 7~10
【問い合わせ】
フックアップ TEL:03-6240-1213 https://hookup.co.jp/products/xsonic/xtone
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プロフィール

関口シンゴ
ギタリスト/プロデューサー。Ovallのギタリストとして、またソロアーティストとして国内外のフェスに出演。ジャズ、ソウル、ロック、ポップスなどを独自のセンスで解釈した音作りが世界中から賞賛される。プロデューサー/ギタリストとして、あいみょん、矢野顕子、Chara、秦基博、坂本美雨、藤原さくら、さかいゆうなどのライブや作品に参加。最新シングル「North Wing」が300万回の再生回数超え、またInstagramやYouTubeでほぼ毎日公開中の演奏動画が話題となっている。

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