ヘッドウェイの桜10周年記念モデル、第一弾としてSAKURA'24&YOZAKURA'24の全8機種が登場
- 2024/03/19
ESP / Trickster
ESPを愛用するギタリストに登場してもらい、自身のこだわりがつまった名器について語ってもらう連載“ESP Lovers Gallery”。第3回は9mm Parabellum Bullet/キツネツキのフロントマン、菅原卓郎が登場!
【Specifications】●ボディ:アルダー ●ネック:ハード・メイプル(CTシステム) ●指板:ホンジュラス・ローズウッド ●フレット:22 ●スケール:648mm ●ピックアップ:セイモア・ダンカンSH-18n (フロント)、セイモア・ダンカンSH-18b(リア) ●コントロール:マスター・ボリューム、マスター・トーン、3ウェイPUセレクター ●ブリッジ:ESP FLICKER-Ⅲ ●ペグ:ゴトーSG360-07 MG-T ●カラー:3トーン・サンバースト
神話や物語において、秩序を破ることで物語を進行させる二面性を持つ“トリックスター”と、キツネツキでのメイン器を想定した“取り憑くスター”をかけたダジャレから命名したという。シングルコイルではなくハムを搭載している点、“日本的な奥ゆかしさがある”と語る丸みを帯びたボディ形状など、細部にまでこだわり抜かれたシグネチャー・モデルだ。
“オルタナの王道”のような音が出せると思います。
そもそもはアマチュア・バンドのつもりで始めたキツネツキのために作ったギターなんです。でも、完成して弾いてみると、あまりにも音が良くて9mmのメインにしました(笑)。2019年4月の“9mm Parabellum Bullet 〜15th Anniversary〜『東⻄フリーライブ』”から本格的に使い始めて、『白夜の日々』以降の音源はこれで録っています。
このギターは僕が聴いて育ってきた、90年代以降のオルタナやグランジ的な音がするんですよ。メタルやハードロックを通過して、パンクが血肉化されたようなハードなサウンドというか。シングルが載っていそうなボディにハムを搭載していたり、ボディも丸みを帯びた独特な形状ということも相まって“オルタナの王道”といった趣です。
PUにはセイモア・ダンカンのSH-18を載せているんですが、クリーンで高音域を弾いても耳が痛くならないし、歪みに関してもビンテージな音すぎず、メタルっぽくないもない粗めの歪みで。それをアンプやペダルで調整して現代的なディストーションを作っています。エフェクト乗りも良いので、空間系ペダルもしっかり出てくれますよ。
ライブの時はボリュームやトーンはフルにして、リアPUだけを使っています。トレブルの立ち上がり方の良さと、ミュートでリフを弾いた時の“ズンズン感”が両立できるんですよね。僕にとって“ライブの最初から最後までこの1本”と思えるギターになりました。
本記事は、11月13日(金)に発売されたリットーミュージック刊『ギター・マガジン 2020年12月号』にも掲載されています。表紙巻頭特集は「ギター・マガジン40周年」。ぜひチェックしてみてください!
菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet/キツネツキ)
菅原卓郎(すがわら・たくろう)◎1983年生まれ、山形県出身。9mm Parabellum Bulletではボーカル・ギター、作詞を担当。キツネツキではメイン・ギタリストも務める。