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MJC Ironworks × 露崎義邦(パスピエ )

MJC Ironworks

  • 制作:デジマート・マガジン 取材・文:萩原じいの 動画撮影:福崎敬太 製品解説:坂本信 写真撮影:星野俊

2015年に設立されたアメリカのギター/ベース弦ブランド、MJC Ironworks。楽器本来のピュアなサウンドと防錆を両立したコーティング弦をラインナップし、その優れた性能は本国のミュージシャンからの支持を集めている。今回、パスピエの露崎義邦にMJC Ironworksの4弦ベース用と5弦ベース用の2種類を試してもらい、そのインプレッションを聞いた。

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弦振動に影響を与えない新技術
RN PROTECTSを採用したコーティング弦

MJC Ironworks / NPS LT(.040-.060-.080-.100)

 金属弦では、耐久性と錆などによる劣化が常に問題になる。これまでも各メーカーがさまざまな素材や技術を駆使してその解決法を探ってきたが、今回Rolandによる国内販売が決まったMJC Ironworksのコーティング弦は、その問題に新たな解決策を提供する画期的な製品だ。

 ディーン・マークレーを始めとする弦メーカーに携わってきた経験を持ち、自身もミュージシャンであるマイク・コノリーが2015年に設立したMJC Ironworks。その最大の特徴は、“RN PROTECTS”と呼ばれる防錆処理にある。テフロン樹脂などを使用する従来の方式は、厚みのあるコーティング膜が弦振動を阻害するという問題があった。それに対して、RN PROTECTSによるコーティング膜は分子レベルの薄さで、弦振動にほとんど影響しない。さらに、この膜には自己修復作用もあり、防錆効果もより長く保つことができるという。

 MJC Ironworksの弦は、ワウンド弦の芯線に巻線を巻く時の張力や、ベース弦のような太いワウンド弦で2~4重に使用される巻線の直径比率の追い込みといった、弦製造の基本的な部分はもちろん、そのパッケージにも強いこだわりがある。丈夫で再利用可能なブリキ缶を採用し、パッケージ内には弦と一緒に気化性のRN PROTECTS防錆剤を染み込ませたスポンジも入っているのだ。このスポンジと密閉性の高いブリキ缶の相乗効果で、弦の防錆効果が長期にわたって維持されるわけだ。

缶のなかにはRN PROTECTS防錆剤を染み込ませたスポンジが入っており、長期にわたり防錆の役割を果たす

 ラインナップは4弦用から7弦用まで幅広く、スズメッキの芯線にニッケルメッキの巻線を使用したニッケル弦と、スウェーデン製のスズメッキ六角芯線にステンレスの巻線を使用したステンレス弦がある。ゲージは、4弦用ならLT(ライト:40~100)とMED LT(ミディアムライト:45~105)、MED(ミディアム:50~110)の3種類がニッケル、ステンレスのそれぞれで用意され、5、6、7弦用もこれら4弦用セットを中心にした3種類の組み合わせが選べるようになっている。素材から製法、パッケージに至るまで細かい神経の行き届いたMJC Ironworksの弦を、ぜひとも試してみてはいかがだろう。

【Line Up】
[4弦ベース用]

■NPS LT(.040-.060-.080-.100)
■NPS MED LT(.045-.065-.085-.105)
■NPS MED(.050-.070-.090-.110)
■SS LT(.040-.060-.080-.100)
■SS MED LT(.045-.065-.085-.105)
■SS MED(.050-.070-.090-.110)

[5弦ベース用]
■NPS LT(.040-.060-.080-.100-.125)
■NPS MED LT(.045-.065-.085-.105-.125)
■NPS MED(.050-.070-.090-.110-.130)
■SS LT(.040-.060-.080-.100-.125)
■SS MED LT(.045-.065-.085-.105-.125)
■SS MED(.050-.070-.090-.110-.130)

※ハイC弦(.030)が追加された6弦ベース用、さらにハイF弦(.020)が追加された7弦ベース用もラインナップ


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Tsuyuzaki's Impression
いろんなストレスから解放されて、コーティング弦であることを忘れてしまう

 僕は普段からコーティング弦ってあまり使わなくて、弦を選ぶときは、今は張りたてのブライトさを重要視しています。で、そこから馴染むと少し音が落ち着くと思うんですが、レコーディングしているときに、テイク1とテイク5を聴き比べたらもう音が変わっているなんてこともある。でも、今回試したMJC Iroworksは、そういうストレスからも解放されるのかなと感じましたね。実際に張って触ってみると、コーティング弦であることを忘れるくらいで、むしろ今こうやって話していて思い出したぐらい(笑)。

 今回は1週間ぐらい触ってみたんですけど、僕は手汗などの体質的な理由で1週間どころかゲネ1本で弦が劣化してしまうんです。あとは、しっかりとテンション感のある部類だと感じたので、ピッチ感のコントロールや指先のニュアンスの表現がしやすいですね。いろんな面でこの弦は本当にストレスを感じさせませんでした。

 僕は4弦ベースも5弦ベースも使うので今回はどちらも試してみましたが、特にローB弦の扱いやすさ、鳴りの良さには本当に感動しました。ローB弦が足されることで、5弦ベースは4弦ベースよりもテンションがどうしてもゆるくなりがちだと思うんです。僕は5弦ベースを弾いていても4弦ベースのテンション感を求めてしまうんですけど、この弦のローB弦はE弦っぽく弾けるんですよ。で、5弦ベースで違和感のないテンション感だったので、4弦ベースだと強すぎるのかなと思いきやそんなことはなく……不思議なんですけど違和感がない。きっと使用している芯線だったり巻弦の材にこだわっているからこその品質なんだろうなと思いました。

 いい意味でクセがないオールラウンダーなサウンド・キャラクターの弦なのでどんなベーシストにも触ってほしいですし、多ジャンルになんでも弾いちゃうような人は特に合うと思いますよ。あとは、ローB弦の鳴りがとにかくよかったですし、6弦用、7弦用もあるとのことなので、多弦ベース使いにもおすすめですね。

MJC Ironworks × 露崎義邦(パスピエ)

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製品情報

MJC Ironworks / Bass Strings

価格:オープン

【スペック】
[4弦ベース用] ■NPS LT(.040-.060-.080-.100) ■NPS MED LT(.045-.065-.085-.105) ■NPS MED(.050-.070-.090-.110) ■SS LT(.040-.060-.080-.100) ■SS MED LT(.045-.065-.085-.105) ■SS MED(.050-.070-.090-.110) [5弦ベース用] ■NPS LT(.040-.060-.080-.100-.125) ■NPS MED LT(.045-.065-.085-.105-.125) ■NPS MED(.050-.070-.090-.110-.130) ■SS LT(.040-.060-.080-.100-.125) ■SS MED LT(.045-.065-.085-.105-.125) ■SS MED(.050-.070-.090-.110-.130) ※ハイC弦(.030)が追加された6弦ベース用、さらにハイF弦(.020)が追加された7弦ベース用もラインナップ
【問い合わせ】
ローランドお客様相談センター TEL:050-3101-2555 https://www.roland.com/jp/products/mjc-bass-strings/
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プロフィール

露崎義邦(パスピエ )
つゆざきよしくに●10月27日生まれ、千葉県出身。小学6年でL’Arc〜en〜Cielをきっかけにベースを手に取る。影響を受けたアーティストは、ジャミロクワイ、the band apartなど。高校卒業後は音楽の専門学校に進学し、2009年にパスピエを結成する。パスピエは2020年8月にデジタル・シングル「SYNTHESIZE」を発表し、12月9日には6thアルバム『synonym』をリリースする。

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