フリーザトーンの創立15周年プロジェクトとして、“理想のサウンドを形にする”というコンセプトから生まれた“Integrated”シリーズ。第1弾は2種類のドライブ・ペダル「STRING SLINGER」「FIRE MIST」だったが、これらに続く第2弾が発表された。

　ベース・オーバードライブ「BLACK VEHICLE / BV-1V」は、真空管をドライブさせたような自然なオーバードライブ・サウンドから、強烈なディストーション・サウンドまで幅広くカバー。ベース用として新たに開発されたHTS回路の採用により、音やせを防ぎつつオン／オフ時の音の質感を揃え、入力された信号を最適な状態で後続の回路へと出力する。新設計のイコライザー回路とミックス回路も搭載されており、トレブルとベースのコントロールはドライブ・サウンドのみに掛かるようになっているため、原音（ドライ音）は加工されない状態で、ミックス回路にてドライブ・サウンドとミックスされる。これにより、信号の位相のズレを最小に抑え、歪ませても音が引っ込むことがなく、音程感や音の輪郭がある極上のドライブ・サウンドを実現。さらにブースト機能は、オーバードライブ回路へ送る音量を調整するプリ・ブーストと、出力する音量を調整するポスト・ブーストの2種類を装備することで、音質を変えずに音量のみを大きくしたり、音量は変化させずに歪みの量を増やすなど、幅広いサウンドメイクを可能にしている。

　なお、第1弾の「STRING SLINGER」「FIRE MIST」と同様、真鍮削り出しのカスタム・ノブを採用することで、各コントロールの半固定抵抗のシャフトやワイパー部の振動を抑え、サウンドに悪影響を及ぼす倍音成分を抑制。筐体のサイズや板厚、重量も、理想のサウンドに適した寸法と重量を割り出し、決定されている。これらも“歪んでいるが濁りのない”クリーンなオーバードライブ・サウンドを生み出す理由のひとつだ。そして、ICの上部に金属板を被せることで防振とシールディングを行なう、フリーザトーン独自のICトーン・プレートを採用。ICの特性を最大限に生かしつつ、ノイズを極力混入させないシールディングを実現している。きらびやかな倍音と豊かなサステインを備えた、この心地よいドライブ・サウンドをぜひ体感してほしい。